もう10年も前のことです。当時は,個人での海外旅行は今ほど一般的ではなく,格安航空券もそれほど格安ではなかった。運良く 安くて早い航空会社のアエロフロートソビエト航空のチケットを手に入れたので,まずモスクワに飛んで一泊,ついでに当時の東ベルリンにもよって、やっとスペインのマドリッドについたのが翌日の夜。ここでも,首尾良くリスボン行きの夜行列車の切符が買えました。
出発までまだ時間があります。夜の町に繰り出してバルで腹ごしらえします。情熱の国スペインですから,人もみんな陽気。ちょっと記念写真をとろうと思ってカメラを取り出せば・・・
こんな感じです。
リスボン行き夜行列車ルジタニア号は私たちが寝てるうちに国境を越えてポルトガルまでつれてってくれます。朝,目が覚めて窓からみる景色をみて,穏やかできれいな風景に感動しました。朝もやに包まれたテージョ川,くすんだ瓦屋根がきれいな白壁の家,どれも心に滲みいるようです。
短い間に,暗くて寒い共産圏,陽気なスペインと通過してきて,ここへ来てまたちょっと違う国へ来たんだな・・・と思いました。